Q: |
カンナの使用方法と研ぎ方について |
| A: | 1枚または2枚の刃と木製の台から成り、刃は材料に対して一定の角度になるよう台に仕込まれる。裏刃(裏金)は逆目防止、台は定規の役目をします。 |
カンナ台は普通、十分に乾燥された樫(かし)のほか、楓(かえで)、楢(なら)、けやきも使われ、最近はプラスチックもあります。
刃の調整
カンナやノミは、“すぐ使い”という表示のあるもの以外は、刃を調整してから使ってください。
@刃の抜き差し(刃の調整の仕方)
刃を抜くときは、台頭の左右の角を交互に、刃と平行にたたく。台頭の中央をたたくと、台が割れることがある。また、抜けた刃が飛び出さないように、台を持つ手の人指し指で、刃を押さえるようにします。
差し込むときは、まずカンナ刃を差し込み、頭をたたいて打ち込んでから裏金を打ち込みます。
Aカンナ刃と裏金
カンナ刃の裏に凸凹があるときは、平らに研ぐ。次にカンナ刃と裏金を刃裏どうし合わせ、ガタつきのあるときは、裏金の耳を金床の上でたたいて調整します。
刃表の研ぎ方
切れ刃を砥面にぴったりつけ、前後に研ぐ。刃の先端だけを砥面につけない様に注意して研いで下さい。
刃が欠けた場合は荒砥石から、刃が欠けていなければ中砥石から、切れ味が落ちた場合は仕上砥石で研いでください。※砥石は充分、水に浸してから御使用ください。
刃裏の研ぎ方
刃裏はカンナ刃の長さの半分を砥石に当てて刃返りをとります。
(仕上砥石で取ってください)
指先で触れ、刃返りがなくなれば研ぎ終わりです。
Q: |
カンナの種類について |
| A: | カンナには、次の様なものがあります。用途に応じたカンナを使ってください。 |
一枚刃カンナ
種類
名称
用途
サイズ
備考
平カンナ
板や角材などの表面を平滑に削る。軟材の木口削り、檜柱、天井材の仕上げ削り
カンナ身の幅50・60・65・70・80o
必要とする仕上げの度合いによって上仕上カンナ、中仕上カンナ、粗仕上カンナがある
板や角材などの表面を平滑に削る。粗削りから仕上げ削りまで
〃
硬材用に逆刃鉋もある
特に正確な平面削り
台の長さ360o
一枚刃と二枚刃がある
カンナ台の下端調整(台直し)紫壇、黒壇、銘木などの硬木削り
台の長さ180〜210o
カンナ刃が下端に対して直角、または100度くらいに仕込まれている
際カンナ
入隅の際削り。刻柱(きざみばしら)の仕上げ。胴付の木口、木端、蟻ホゾの際削り
右勝手、左勝手がある、一枚刃と二枚刃がある
溝カンナ
鴨居・敷居の溝削り
大工用カンナ身の幅15、18、21o
一枚刃と二枚刃がある
〃
カンナ身の幅30o
下端の段欠きによって溝の深さが一定になる
家具・建具などの小細工
溝削り、組手の削り仕上げカンナ身の幅 6〜24o
一般に片手で使用する、刃口が斜めのものとまっすぐのものがある
蟻形の部分の削り仕上げ
凹形の部分用と凸形の部分用とに分かれる刃幅 15・21o
蟻決カンナと蟻掛決カンナとの2種類ある
相欠部分の削り仕上げ
床板、腰羽目の相欠削り刃幅 18o
定規がついたものもある
溝削り。大工、造作用
刃幅 9〜21o
定規板がついている
脇カンナ
溝の側面(脇)削り
蟻溝の入隅、蟻柄の脇削り刃幅 15〜21o
下端に多少幅がある、右勝手、左勝手がある
〃
〃
下端が尖っている
右勝手、左勝手がある面取りカンナ
角材、板材の角の面取り
〃
切面、銀杏面、丸面など面の種類に合わせていろいろある幅が調節できるものもある
丸カンナ
凹または凸の湾曲面削り
刃幅6〜50o
外丸カンナと内丸カンナとに分かれている
反台カンナ
大きな湾曲面部分の削り仕上げ
刃幅 極小から43oくらいまで
下端の湾曲の程度はいろいろある
反台カンナ
家具・工作物の彫刻部、椅子の曲線部などの複雑な曲面の削り仕上げ
刃幅 15〜36o
西洋型のものもあり、木製と金属製がある
西洋カンナ
平カンナと構造・用途は同じ
刃幅 25〜63o
前方に押して削る
一枚刃と二枚刃がある溝カンナ
幅の狭い溝削り、建具・家具の溝削り
刃幅1.5〜15o
調節のできる定規がついている
平カンナ
板や角材の平面削り
カンナ台はABS樹脂製
下端の調整は不要
刃の調節はネジ式
二枚刃カンナ
サイズ: 50、55、60o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 木口削り、横削り、面取りなど 特 徴: 削り抵抗は少ないが、二枚刃カンナと違い縦削りでは逆目がおきやすい。
長台カンナ
サイズ: 50、55、60、65、70o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 板や角材などの表面を平滑に削る 特 徴: 用途によって荒カンナ、中仕上げカンナ、仕上げカンナがある。
二枚刃の裏金は逆目止めの機能をする。使用方法および注意点:
カンナ刃と裏金の合わせを調整し、体全体をカンナに乗せるような感じで作業を行う。
削り始めから終わりまで同じ調子で削る。
また、カンナは台作りが完全でないと十分な切れ味が出ないので注意する。
立カンナ(台直しカンナ)
サイズ: 刃幅65、70o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 特に正確な平面に仕上げたい場合 特 徴: 平カンナの一種で、名前のとおりカンナ台が長い(360o)。一枚刃と二枚刃がある。
際カンナ
サイズ: 36、42、48o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: カンナ台の下幅調整(台直し)、紫壇、銘木などの硬木削り 特 徴: カンナ刃が下端に対して直角または100度くらいに仕込まれている。
合せ底取
サイズ: 36、42、48o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 木材の直角の入隅の際削り、刻柱の仕上げ、胴ふちの木口、木端蟻ホゾの際削り 特 徴: 右勝手、左勝手がある。また、一枚刃と二枚刃があり、定規付爪付もある 使用方法および注意点:
平カンナと同じ要領で使用する。
主に片手で作業するため、定規付のものが使用しやすく、定規に沿って引くと寸法どおりに削ることができる。
大阪作里
サイズ: 15〜18、21 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 障子、ふすまの敷居の溝など広くて浅い溝の仕上げ用 特 徴: 黒丹張、一枚作里、普通二枚作里(包堀なし)がある。
面取カンナ類 角面(かくめん)カンナ
サイズ: 18o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 敷居の溝削り 特 徴: カンナ台の下端に段がついているので、溝の深さが一定にできる。
猿面(さるめん)カンナ
サイズ: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 角材、板材の角の面取り用 特 徴: 幅が調節できる。
銀杏面(ぎんなんめん)カンナ
サイズ: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 角材、板材の角の面取り用 特 徴: 幅が調節できる。
坊主面カンナ
サイズ: 3〜9o 材 質: 刃物工具鋼とカシ 用 途: 角材や板の面取り用 特 徴: 角の部分を繰り返し削る。
丸カンナ
サイズ: 3〜9o 材 質: 刃物工具鋼とカシ 用 途: 角材や板の面取り用
反台カンナ
サイズ: 刃幅6〜48o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 凹面、凸面の湾曲面削り 特 徴: 外丸カンナと内丸カンナがある。
南京カンナ
サイズ: 30、36、42、48o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 大きな湾曲部分の削り仕上げ用 特 徴: 手カンナの下端を船底のように反らしたカンナで、表面を凹曲面に削るとき使用する。
くし型作里
サイズ: 刃幅24、30、36o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 凸凹面の削り、いすの曲線部などの複雑な曲面の削り仕上げ 特 徴: 細長い棒状の台の中央に平カンナを仕込み、下幅に丸みをつけたカンナ。
蟻しゃくりカンナ(片木作里)
サイズ: 6〜12、15〜18、21、24o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 敷居直しなど 特 徴: 台が櫛の形状をしている。二枚刃や押金付がある。
相しゃくりカンナ
サイズ: 15、21o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 蟻型削り 特 徴: 凹型部と凸型部と分けて使用
基市(もといち)作里
サイズ: 18o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 相欠部分の削り
二枚脇取
サイズ: 15、18、19.5、21o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 障子、ふすまなどのような浅い溝の溝削り、大工造作用 特 徴: 二枚作里に定規が付属したようなもので、素人でも正確に溝を掘ることができる。
ヒフクラ
サイズ: 15、18、21o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 溝の側面削り、蟻溝の入隅、蟻板の脇削り 特 徴: 右脇取、左脇取がある。また、二枚脇横穴、二枚脇上穴式、二枚脇黒丹口木入がある。
西洋カンナ
サイズ: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 溝の側面削り、蟻溝の入隅、蟻ホゾの脇削り 特 徴: 右、左がある
機械作里
サイズ: 刃幅25〜63o 材 質: 刃物工具鋼、軟鉄(ボディー) 用 途: 平カンナと同じ 特 徴: 前方に押して木材を削る
ロータリーカンナ(替刃式)
サイズ: 刃幅1.5〜15o 材 質: 刃物工具鋼、カシ 用 途: 幅の狭い溝削り、建具・家具の溝削り 特 徴: 幅の狭い溝削りで、調整のできる定規がついている。 使用方法および注意点:
溝を削る位置に刃を合わせるように定規で調整し、平カンナと同じ要領で使用する。
サイズ: 刃幅48o 材 質: 刃物工具鋼、プラスチック台(ABS樹脂) 用 途: 平カンナと同じで、板や角材の平面削り 特 徴: カンナ台はABS樹脂製、下端はステンレス製。下端は調整不要で、刃の出し入れは調整ネジで行う。カンナ刃は替刃式で、デコラ用の刃もある。