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刈払機の種類と特徴

投稿日:2015/9/22

園芸機器
Q:刈払機の種類と特徴について

 

A:電動式刈払機とエンジン式刈払機があります。

 

電動式刈払機

 

バッテリー式(充電式)

電源コードが無いので取り廻し性に優れているが、パワー不足、運転時間が短い、充電がめんどうなど問題も多い。

 

交流式(コード式)

交流100Vを電源とし、パワー不足、運転時間、充電などの問題を解消する反面電源コードによるわずらわしさがあるエンジン式に較べてパワーは劣るが低騒音、軽量、取り扱い易さなど優れた点が多い。

 

 

エンジン刈払機

1)刈払機は大きく分けると下記の2種類になります。

 

 

背負式刈払機

1.エンジン部を背負うので刈刃部が軽くなるため山林などの傾斜地や下刈りに使われることが多い。
2.長時間の作業に適しています。

 

 

桿式刈払機

1.刈払機をすぐに体から離せるので、刈刃の点検などのためのエンジン停止・再始動がやり易い。
2.場所を取らず持ち運び又は移動が容易である。

 

 

2)ハンドル種類とよく使用される場所

 

 

①ツノハンドル

<よく使用される場所>平坦地、空き地、あぜ道

 

②ループハンドル

<よく使用される場所>傾斜地、山林、下刈り

 

③ツーグリップ

<よく使用される場所>傾斜地、あぜ道、山林

 

 

Q:刈払機の使い方について

 

A:刃の回転が速く、危険ですので注意事項をよく確認して作業してください。

 

<刈払機で安全な草刈作業をするための注意事項>

 

 

◎ 刈刃は必ずメーカー指定の純正品を使用し損傷がないことを確認します。
◎ 作業の前には必ず各部の点検を行い、特に回転部のネジ等の弛みがないかを確認します。
◎ 機械の点検や燃料の補給はエンジンを止めて行ってください。
◎ 予め作業場の障害物を取り除いてください。
◎ 作業中は15m以内に人を近づけない様にします。

 

 

図1(左)・図2(右)

 

はじめにどこから刈り始めるか、風向や足場、刈り取り後の草の処置等を考慮して刈り始めてください。
又、道路近くで作業する場合は特に空カン、空ビンや針金など危険な投棄物を取除く前作業を行ってください。

 

①エンジンを始動させスロットルレバーを開けていくと自動的に刈刃が回転を始めます。
なお、刈り始める前に2~3分間エンジンを低速回転させ暖めてください。

※エンジンが始動すると、刈刃が回転して刈刃部が走り出さない様刃先が直接地面に触れない様に刈払機を保持して始動操作を行ってください。(図1)

 

②刈払機は右から左方向に円弧を描く様に操作します。
メインパイプだけを振り回さず腰の回転によってメインパイプがこれについて右から左へ移動する様に作業すると楽に刈り取り作業ができます。

※刈刃の回転方向は左廻りですから右から左に寄せる様に刈ると刈り取った草が左に寄せられますので図の様に進むと刈り取った草が次の列を刈るとき邪魔にならず能率的です。(図2)
※エンジン回転を低速にしすぎると、クラッチの結合力が弱まり振動やクラッチのスベリが起こり易くなり部品の摩耗を早め、又、刈刃に草が巻き付き易いので回転を上げて使用してください(図2)

 

③笹刈、つる状の丈の長い草、又硬い密集した草を刈り取る場合は、エンジン回転をやや高速にして往復刈(右から左へ、左から右へ連続して刈る方法)が能率的です。

※刈刃が木の株や石などにぶつかったら必ずエンジンを停止して刈刃に割れやひびがないことを確認してから作業を続けてください。

 

④草が高く茂っているときには、草を高く刈ってもう一度下部を刈る、いわゆる二段刈りで刈り取り作業を行ってください。

※「二段刈り」は草蔭で見えなかった障害物が発見でき安全に作業ができます。
※刈刃にからみついた雑草などを取るときには必ずエンジンを停止してください。

 

⑤山の下刈り作業で灌木のある雑草を刈る場合丸鋸刃が能率的です。

 

 

<注>傾斜地における作業

 

 

刈刃の回転は左方向ですから、傾斜地に於いては下図の如く上から下に刈り降ろし乍ら斜面を横に進みます。
従って体に対して地面は右が高く、機械も右に有る事になります。進行方向とし、低い所から順次高い所に向かって移っていきます。

 

 

Q:刈刃の種類と特徴

 

A:刈刃の種類は4枚刃、8枚刃、丸ノコ刃、チップソー、ナイロンカッターがあります

 

刈刃金属刃チップソーナイロンカッター
用途草苅・下刈用ブレード
荒れ地の整理・山林の下刈
(直径6センチ以下の雑木)
4枚刃草苅用8枚刃草苅用30枚刃草苅・笹刈用80枚刃下刈用
××××
直径2センチ以下の
立木・すすきなど
×× ○×
田んぼの畦草・雑草 ○

 

※◎使い易い ○ふつう ×使いづらい

 

名称「主な用途と特徴」
4枚刃草刈り、上下で裏返して使える。
8枚刃草刈り、振動は少ない、メーカーの標準刃が多い。
丸のこ刃(30枚刃)草苅り・笹刈り用
丸のこ刃(80枚刃)下刈り、刃の数が多いほど、草の飛散は少ない。
チップソー草刈り・下刈り、寿命が長い、1シーズンぐらい使う人が多い。草刈り特に芝草に適している。
ナイロンカッター芝草、安全性が高い、木の廻りやブロック堀、ネットフェンスの際きわがり、石垣のところ等。金属刃ではやり難い箇所に良い。

(注)2枚刃(プロペラ刃)は使用禁止 衝撃が強く、切れ味はよいが怪我が多く使用禁止になっています。

 

 

Q:刈刃の交換方法について

 

A:金属刃とナイロンカッターがあります。それぞれ交換方法が違います。

 

 

①金属刃
  • 刈刃取付金具(ホールダーアッパー)の側面の孔とギヤケースの孔とを合わせてピン(回り止め)を差し込みます。
  • 刈刃の孔を刈刃取付金具(ホールダーアッパー)に合わせ、刈刃を刈刃取付金具(ホルダーロアー)で押さえて、ディスク、ナットの順で押さえて、ナットを手で軽く締めてください。
  • ナットをレンチ(工具)を使ってしっかりと締めてください。(ナットは左ねじです。)
    (作業前または、作業の合間でも締め付け具合を点検して、必要の場合ナッ トの増締めをしてください。)
  • ピン(回り止め)を抜きとってください。(忘れると刈刃が廻りません。)

 

②ナイロンカッター
  • 長いナイロンコード(10m前後)をリールに巻いて置き、ナイロンコードが磨耗して切れ味が落ちると新しいコードを繰り出して切れ味を維持します。
  • 繰り出す方法として、回転回数に応じて自動的に繰り出すフルオート式、リールの底面を地面に打ち付けるとコードを繰り出すセミオート式などがあります。

 

 

Q:エンジン式刈払機のメンテナンスについて

 

A:下表の○に従って定期点検を行ってください。

 

<格納時の注意事項>

エンジンを長期間使用しないとか、長期格納するときは次の手入れを行ってください。

 

①燃料タンクとキャブレタ内の燃料を全部抜き取ります。
  • まず燃料タンク内の燃料を全部抜き、エンジンを始動します。
    そのままエンジンをアイドリングスピードで数分間運転すれば、キャブレター内の燃料がなくなりエンジンは自然に停止します。
  • 燃料が入ったまま放置された場合、ガソリンが変質して再使用時の始動不良やエンジン不良の原因となることがあります。

 

②スパークプラグを外し、プラグ穴より新しいエンジンオイルを数的注入して、リコイルスタータを2~3回引っ張った後、スパークプラグを取り付けます。
③リコイルスタータをゆるやかに引き、重くなったところで止めてください。(給・排気口が閉じた状態)
④外部の油のしみた布でよく清掃し、湿気や木ホコリの少ない場所に保管してください。

 

 

点検項目運転時間
始業時毎初回のみ20時間20時間毎 50時間毎 100時間毎
燃料の点検の補給
燃料もれ、ガスもれの点検
ボルト、ナット等のゆるみ、脱落の点検
フューエルフィルタ(タンク内)の清掃
エアフィルタエレメントの点検、清掃 ★
ボルト、ナット等の増締め
スパークプラグの清掃と電極すきまの調整
シリンダフィンの清掃 ★
ピストン頂面のカーボン除去
マフラ、シリンダのカーボン除去
スパークアレスタの金網の清掃(スパークアレスタ付の場合)
クランクシャフト、コンロッド等慴動部の点検
フューエルチューブの交換3年毎

(注)★印の項目は、ホコリの多い場所では頻繁にこれを行ってください。

 

 

①エアークリーナー清掃

エレメントをガソリンで洗い燃料(ガソリン及び2サイクル専用オイルの混合)に浸し、固く絞る。
注)ホコリの多いところで使用した場合の清掃は、1日1回または10時間毎に行ってください。

 

 

②冷却風通路等の清掃

冷却風取入口、シリンダフィン、ギアケースのゴミ詰まりを点検清掃してください。

③ギアケースの給油

ギヤケース側面の注油栓ボルトを弛め注油口よりグリースを補給して下さい。(グリース注入後、確実に注油栓ボルトを締めてください。グリースはその刈払機の指定品を使用してください。)

④カーボン清掃

ピストン頂部、シリンダ排気孔、燃焼室のカーボン除去、マフラ尾管内のカーボン除去。

⑤ボルト、ナット類の増締め
⑥点火プラグ清掃、調整